隠れた郷土の遺産、石段の魅力をあなたに~SEKINEが選ぶ埼玉の石段ベスト33+α


神社仏閣の石段は、駅の階段と違って趣があり、自然に溶け込み、個性や変化に富んでいます。
長い石段を上りつめると、観音堂や御社があたたかく迎えてくれ、すばらしい眺望が待っています。
200段、300段を超える石段は達成感も得られます。神社仏閣を訪ね石段にチャレンジしてみませんか?
体には脚力・心肺機能・バランスの維持と健康増進、心には癒しと満足感をきっと得られることでしょう!
では、SEKINEが選ぶ埼玉の石段ベスト33+α(アルファ)をお楽しみください!



①ゆっくり上る  ②手すりを使う  ③踊場で一息入れる  ④バランスに注意
   ⑥下りでのヒザへの負担  ⑦石段脇の植栽にも目を  ⑧ふだんからちょっとしたトレーニングを


隠れた郷土の遺産、石段の魅力をあなたに~SEKINEが選ぶ埼玉の石段ベスト33+α

隠れた郷土の遺産、石段の魅力をあなたに!

 
 秋山十二天社の位置  石段の地形的な位置
所在地  埼玉県本庄市児玉町秋山3566
  •  【ご挨拶】 本ホームページ作成者の関根一昭です。埼玉県秩父市に在住し、長年高校教師の傍ら地質学の野外調査を行ってきましたが、その間さまざまな石段に巡り合い興味・関心を寄せてきました。本ホームページはその一端を紹介させていただくものです。
  •  【石段のプロフィール】 秋山十二天社の石段は163段あり、長いのでゆっくり上る。結晶片岩などの天然材を多く使った味わい深い石段である。最上部には、短い石段がある。石段の両脇は木立に囲まれ少し暗めだが、上からの眺望は楽しめる。
  •  【石段周辺の地形】 石段は、標高338~364mの間にあり、高低差は約26mである。本社は標高364mのピークの山の上に建てられている。上武山地の北東端に位置する。南西に陣見山(531m)があり、北東側には松久丘陵、児玉丘陵、本庄台地が広がる。秋山十二天社は、山地と丘陵の境界付近に位置するといえる。
  •  【石段周辺の地質】 秋山十二天社は、三波川帯(さんばがわたい)という地質帯に属し、おもに結晶片岩からなっている。さらに詳しく見ると、石段付近には黒色片岩が多く、一部に緑色片岩がある。ここから約1㎞東方には、平井断層が北西-南東方向に走り、三波川帯と丘陵地域(新第三紀と第四紀)の境界線となっている。
  •  【インフォメーション】 秋山十二天社までは自動車で行ける。駐車は数台。しかし、かなり急坂なので要注意。 途中に十二天池がある。
  •  【周辺の散策・ハイキングコース】 この付近にはいくつかのハイキングコースがある。秋山十二天社を含むコースとしては、次のものがお手頃。児玉駅→ 百体観音→陣見山→秋山十二天社→十二天池→児玉駅。所要時間は約5時間。


秋山十二天社の石段のさまざまなデータ
 段 数  163段[多い]  磨滅度  中程度
 長 さ 約63m[標準]
 石段部分=51m(81%)
 踊場部分=12m(19%)
方 角  西南西
 高低差  約26m[標準]  石 材   天然材(結晶片岩・花こう岩)
人工材 
 幅 員  1.7~2.2m[標準]
 踏 面  15~35㎝[標準]  手すり  有(中央)
 蹴上げ  8~20㎝[標準]  併置物  灯籠・石碑・鳥居
 傾 斜  28~30°[標準]  築年代  ?
 踊場数  4ヵ所  植 栽  スギ・サクラなど
 袖 石  有(幅12~13㎝/一部なし) その他   
  •  <データの注> (1)段数・長さ・高低差・幅員・踏面・蹴上げ・傾斜については、SEKINEの独自基準による感覚的な区分を例示。 (2)長さは踊場を含む。石段部分と踊場部分の内訳と構成比を示した。長さは、上の地形図の長さとは一致しない。 (3)幅員は袖石を含む。 (4)方角は下から上に向かう方向。 (5)築年代は定かでない。
  •  <データの解説1> 段数について 長い石段と、上部の短い石段を合計して163段である。
  •  <データの解説2> 踏面、蹴上げについて 踏面幅、蹴上げともに振れが大きく、変化に富んでいる。上り下りには細心の注意を!
  •  <データの解説3> 石材について 秋山十二天社の周囲には、結晶片岩が広く分布している。結晶片岩は平らな面をつくりやすいので、石段の石材に利用されやすいと思われる。ただし種類によってはやわらかく、もろいので不適なものもある。


  たわんだ石段
 全体的にたわんだ姿をしているが、とくに下から2番目の段は顕著である。地盤が結晶片岩を主としているので、滑りやすいことと関係しているのか?
  ずれた石段
 下から3番目の段の左半分が、上方に浮かび上がっている。その下部には隙間が見える。どのようなプロセスでできたのだろうか?
  結晶片岩の踏み面
 結晶片岩にはさまざまな変成鉱物が含まれている。日の光を受けるとキラキラ光るものも多くあり、美しい肌合いを見せている(上段付近)。
  石段脇のカンゾウ
 秋山十二天社の石段は、深い緑に囲まれている。木立の間を埋めるカンゾウなどの緑と石段がマッチしている。
  十二天本社
 秋山十二天社は神仏混合の神社。銅板の屋根は、1979年(昭和54年)に改修された。創建は平安時代初期ともいわれ、古い歴史をもつ。
  石段の上からの眺望
 神社境内からは北側の眺望が開けている。遠くに本庄市の街並みがよく見える。


以下の関根一昭の2つのホームページにもぜひお立ち寄りください(^_^)

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関根一昭