-2005-  
森の鳴き声 と 夏から共に暮らしている

その日の夕刻 
しばらく黙って写真を撮り続けていた
空の画は その一瞬にしか合えないものだから 
なんだか焦ってしまうのです
その日 みつけた宝物を 
誰かにもみせたい と思うのか
ひとりそっと 
アルバムにしまって置きたい と思うのか…
きっと そのどちらもなのです
向こうにみえるちいさな姿が
まるで 帆を立てたちいさな船のようだと…

遠く 誰の鏡にも映らない遠くで
ひとり 風を受けているのだと…
夏の終わり
秋を迎える うたのようだね

秋を喜んでいるはずなのに
眼の端で揺れている木陰が

今年の夏は 
何か大切なものを手にいれた事を
ひっそりと教えている
夏の虫が 歌っている
秋の虫も 同じに歌う?

いいえ 秋には秋にしか奏でる事のない 
風が吹くのよ

-部屋に住む 森の鳴き声-
ルチノー種の男の子
私は 小説でも名前を考えるのがすきなのですが
オカメインコを飼うと決まり 色々考えましたが
シンプルに[ピィ] と名付ける事にした
成鳥と呼ばれる大きさとなって 
我が家に訪れました
手乗りではありませんが 
いまは大分なついてくれ
ふわふわしている美しい羽をさわっても
手をみながらも 
静かにそのままでいてくれるのが うれしい

止まり木を 自然木にし 遊ぶ場所も工夫した
寝る場所は 殆ど決まっていて 
その姿は 大変かわいらしい


夜 8時にはうとうとし始め 
朝 6時には起きている

天気の気持ちの良い時には 
美しい口笛を奏でます
鳴き声とはまた違った ハーモニーで
庭先で 風に吹かれながら 
幸せな気持ちに包まれました

それも一回きりで 
次はいつ 聴かせてくれるのかと
いつも楽しみにしている私です

家の前は 竹林に覆われ 
冬は 積もった雪でばきばき音がします

手乗りではないので
カゴから出したり 遊んだりは出来ないけれど

風は通り 自然に囲まれたこの地で
ピィが 幸せでありますよう


-2006- 生まれて初めての冬を迎えた ピィ
無力で ピュアなちいさなイノチに
たくさん大切なものを貰いました


      〜2006.01. 心に留まった風景

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