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『九死に一生物語~シーラカンスと私を結ぶ二億のおかあさん~』普及委員会

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九死に一生物語~シーラカンスと私を結ぶ二億のおかあさん~

いのちの教育を科学とロマンで


 シーラカンスから私が生まれるまで約2億世代重ねてきた→Miracle & Amazing
 
 主人公の女子高校生は、生きている化石といわれるシーラカンスが大好き。シーラカンスがやがてヒトにつながる直系の動物であることを知る。そこで彼女は自分自身がシーラカンスから数えて何世代目にあたるのか、ぜひ知りたいと思った。 試行錯誤の上、彼女は次のような数字をはじき出したのである。これらの数字は不確定な部分ももちろんあるけれど、「私」につながるばく大な数の「おかあさん」がいたことを知ると、今自分がここにいることは奇跡的とも思える過去の命の重みがあることを知るのだった。
 ※最初の数字2ケタ(有効数字2桁)で示しました。
 ※これらの数値の算出過程、計算方法についての詳細は本書をご覧ください。
  • 動物と人類名
     全 体  ほ乳類  霊長類  ヒ ト
     シーラカンス 0      
     ユーステノプテロン  820,000      
     イクチオステガ  2,000,000      
     ディメトロドン  7,500,000      
     キノドン類  13,000,000      
     モルガヌコドン  34,000,000  0    
     デルタテリジウム  170,000,000  130,000,000    
     ノタルクトゥス  180,000,000  150,000,000  0  
     プロプリオピテクス  180,000,000  150,000,000  2,000,000  
     プロコンスル  180,000,000  150,000,000  2,400,000  
     サヘラントロプス・チャデンシス  190,000,000  150,000,000  3,900,000  0
     アウストラロピテクス・アファレンシス  190,000,000  150,000,000  4,100,000  210,000
     ホモ・エルガステル  190,000,000  150,000,000  4,200,000  340,000
     ホモ・ハイデルベルゲンシス  190,000,000  150,000,000  4,300,000  430,000
     ホモ・サピエンス  190,000,000  150,000,000  4,300,000  450,000
     縄文人  190,000,000  150,000,000  4,300,000  460,000
     奈良時代人  190,000,000  150,000,000  4,300,000   460,000
     現代人  190,000,000  150,000,000  4,300,000   460,000
     火星編  190,000,000  150,000,000  4,300,000   460,000
     恒星編  190,000,000  150,000,000  4,300,000   460,000
      


     強いから生き残ったのではない。弱いから生き残った→「弱く」ても「あなたらしさ」がいちばん大切!
 
❶ 6600万年前、大隕石衝突で王者恐竜が滅び、「日陰者」の哺乳類が生き残った!
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 中生代(2億5000万~6600万年前)は、恐竜、首長竜、魚竜、翼竜などは虫類の全盛期だった。「力が強い」これらの動物は、食料が豊富な場所、条件のよい場所を占めてしまっただろう。体長が数㎝程度の「力の弱い」ほ乳類は、しかたなく食料が乏しく、条件の悪いところで我慢するしかなかった。
 ほ乳類のひとつであるデルタテリジウムも、恐竜の陰でおびえながら、夜の闇に紛れて生きていたことだろう。

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 白亜紀の末、約6600万年前にメキシコのユカタン半島付近に直径約10㎞の超巨大隕石が落下した。地球の生物は未曽有の災厄にみまわれた(詳細は本書参照のこと)。
 環境の激変を生き抜いた動物は「力の強い」恐竜ではなく、「力の弱い」哺乳類であった。寒さから身をまもる毛皮、乏しい食料でも生き抜く力、赤ちゃんの安全を保障する胎生など、厳しい環境に耐え抜く力を、知らず知らずのうちに獲得していたのだった。




 ➋約5億年前の海底。当時の海の王者アノマロカリスが滅び、もっとも「弱そうな」ピカイアが生き残った。
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 約5億年前の古生代のカンブリア紀の海底。「カンブリア紀の生命の大爆発」と言われるほど多様な動物が生きていた。
 その中で王者は何と言っても体長約60㎝、鋭い「ハサミ」を持っていたアノマロカリス。他の動物はせいぜい10㎝程度だった。この中で生き抜いたものはトゲをもっているわけでもなく、多数の目をもっているわけでもなく、何の変哲もなくいかにも「弱そうに」見えるピカイアであった。



  •    
    ➌ 700万年前、アフリカ中央部で最古の人類サヘラントロプス・チャデンシスが直立二足歩行を始め、ヒトになった!
    ○○○○○○○○イメージ 
     2001年、アフリカ中央部の国チャドで約700万年前の人類の化石が見つかった。それが左の頭骨化石であり、その右側に復元図が描かれている。現在のところ、最古のヒトの化石である。現地語で「トゥーマイ」(生命の希望)と名づけられている。 頭骨のみが見つかっている。頭骨にある脊髄が入る穴の位置から、直立して歩いたことがわかる。
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     今までの人類化石はアフリカ南部か、東部から見つかっていた。アフリカ東部が森林から草原に変化し、ヒトは立って歩き始めたのではないかと考えられていた。これを「イーストサイドストーリー」という。
     一方、サヘラントロプス・チャデンシスが生活していたころのアフリカ中央部は森林におおわれていたと考えられる。そうするとヒトは草原ではなく、森林で立って歩き始めたことになる。この真相は・・・?


 
 進化の歴史をみると、その時代のスタンダードな物差しで強かったものが、必ずしも生き残ったわけではありません。むしろほんとうの「強さ」は、「弱さ」の中にあったといえるでしょう。
 たとえば学校では現在のスタンダードは、偏差値やあるいは運動に秀でていることがもっぱらです。一方で、勉強も運動も苦手という児童や生徒もいます。しかし、この子たちには違った物差しでみると、光るものがあります。これこそはその子の個性、その子らしさ、「あなたらしさ」です。これこそが命の輝きなのです!そしてこれこそが生きるということなのだと思います。


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関根一昭