島崎ヴァイオリンスクール
作曲、撮影、著作権 島崎憲一 島崎ヴァイオリンスクール 本書の特色 音楽教育45年の集大成として
■写真が豊富であり、各曲ごとにその目的や練習方法を明記 |
経験の浅い教師でも効果ある指導が可能である。また独習する人にも分かり易い。かつて無かったほどの細部に渡る写真で技術を説明している。 ほとんど軽視されている左右の指だけの練習、楽器を持たずに行う事によって各指が開発される。
■4本の弦を常に平行して練習する。最初に弾くのは4番線!
音楽的な音を出すのに難しいG線を最初から弾く事によって、弓を持つ指や肘、手首の問題などを解決し、バランスの良い奏法、スタイルを身に付けると共に、「移弦」を容易にする。
E線やA線に時間をかけすぎると、そのままの弾き方で(肘や手首が上がらず)G線を弾くようになってしまい、音楽的に不満であるが、その解決を計る。 1の指から押さえると、3、4の指が弦から遠く離れる形になってしまい、音程は悪く、速く弾けないと言う、悪い手の形になってしまう。3の指から始める事によって手の形が自然に作られる。
アンサンブルをとり入れる(1巻2巻、そして別巻「名曲コレクション」をとおして)
開放弦の練習から二声で行い(先生と、または生徒同士で交互にパートを受け持つ)、やがて三声、四声、アンサンブルへ。ハーモニーを聴きながら、弦独特の響きと正確な音程を身に付ける。
演奏の醍醐味はアンサンブルにこそ有る。初めからその感動を育てて行きたい。また個人レッスンでは味わえない歓び、そして学べない事など多くの益が得られる。 簡単な楽典を導入すると同時に数え方を明記、またアンサンブルをとおして自然に音符の長さが覚えられるよう作曲されている。 今までの多くの教本が、日本語的イタリア語の「ド、レ、ミ…」、そしてイ長か二長調で始まる。これが特に幼児や小学校低学年の子供たちに混乱を生じさせ、ヴァイオリンを難しいものと思わせる要因となっている。多くの教本がA線から始まり、すぐに最初の疑問が生じる。実音は「A、H、C♯」なのだが、耳には「ド、レ、ミ」と聞こえる。では、始めたばかりの生徒に「これは、イ長調で、ドはシャープしていて…」と理解させるのは容易ではない。その結果「ピアノのドとヴァイオリンのドは違うのだ」と考え始め、例えば「ちょうちょう」なら、「ピアノはソミミだけどヴァイオリンはミド(#)ド(#)でソミミなのだ」などと変に納得してしまう子供さえ出てきてしまう。また一つ一つ「ドのシャープ、ファのシャープ」と教えるのも覚えるのも大変である。「シャープだから上げて、ナチュラルだから上がっていたのを下げて元に戻して、フラットは下げて、ナチュラルだから上げて元に戻して」など、まさに混乱である。
ヴァイオリンを始めるなら、最初からドイツ語読みにし「ツィス、フィス、ギス…」として学べば、「ソ」と、「ソのシャープ」などと言わず「ゲー、ギス」として全く別個の音として覚える事が出来るのである。 多くの教本がファーストポジションに長い時間を費やしている。練習すればするほどそのポジションに慣れてしまい腕の形が作られてしまう。そしてポジション移動を特別なもの、難しい技術と言う感覚を持たせてしまう。むしろ早くから移動を練習にとり入れるなら、腕や肘が硬くならず、また特別のものではなく当然なものとして学べるであろう。本教本では2巻で学ぶ。 作曲、撮影、著作権 島崎憲一(2002,8)
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