back


 ○第三歩 <その2 ぶどうの袋による被害回避の試み>

 ハクビシンは 口でぶどう袋を食い破り 食餌をする。 丈夫な袋をぶどうに掛けることにより 食害が防止できるのではないかと仮定をして 普通の紙袋 ポリプロピレン袋 不織布の袋 厚紙袋2種の5種類で 被害の有無や食い破り方を見た。

 普通紙袋 窓付き
 なんの苦労もせず 口で袋を食い破り 食餌をしてしまう。 どの袋を見ても ”肩”の部分を食い破っている。
   

 ポリプロピレン袋
 紙袋より破れにくいため 破るのを途中で諦めたものも多数ある。 執念で破ろうとして破れなかったものは 揉んだようになり果粒が袋の底に落ちてたまっている。 破られたものも多数あるが やはり破りにくいようである。 結果的には 破られなかったものも商品価値を失う。
  

 不織布袋
 ほとんどの袋は 破られていない。 しかし 餌が目の前にあることから なんとしても食餌をしたい気持があるのか 揉んで しゃぶって もてあそんだようになる。 なかには 吸ったあとがはっきりわかるものもある。 棚の上に引き上げ 執念で食い破ろうとしたのか 枝からもぎ取られているものが多数ある。
 また ハクビシンは鼻の形状から嗅覚が相当発達しているように感じる。 不織布はその特性から 果実が熟れたときに発する香りが出やすく ほかの袋から比較すると加害割合が高いように思われる。 このことから 香りを目当てに食餌する得物を物色するように感じられる。
  

 厚紙袋
 残念ながら 普通紙袋と同じように なんの苦もなく2種類とも食い破られて・・・。