肩こり
肩こりを主訴とする患者さんはやはり女性が多いです。 合せて首から後頭部にかけてのこりや頭痛、目の疲れ、背中(肩甲骨の間)の張りを訴える方が多数いらっしゃいます。 特にパソコン作業を1日中される方は首の張りが顕著です。 ひどくなるとめまいや不眠、動悸などの症状が出て不安になり医療機関を受診されますが、異常なしと言われて来られる方もいらっしゃいます。
肩こりは首の後ろから肩をおおう筋肉や肩甲骨内側の部分が過緊張して血流循環不全となっている状態です。ではどうしてこれらの部位にストレスがかかるかというと意外に下半身に問題がある場合が多いのです。
例えば骨盤が傾斜して脊柱に歪みが出ていたり、あるいは足部(かかとからつま先の部分)に不正があると肩こりを誘発する原因になります。
長年肩こりと首痛に悩まされている60代の男性を施療したことがあります。 この方は首や肩の筋緊張はそれほどでもなかったのですが、骨盤をサポートする筋群のアンバランスが著しく、また足首もかなり硬くなっていました。 しかし足腰の自覚症状はほとんど無かったため、ご本人によく説明した上でまず下半身を中心に施療を行いバランスを調整していったところ、肩と首の症状は徐々に改善していきました。
その他肩こりの原因としては普段の姿勢の悪さや精神的ストレス、内臓障害などが考えられます。 肩こりは押したりもんだりしてもらうと確かに気持ちよいのですが、慢性症の場合は症状が出ている部位にあまりとらわれず、まず全身のバランスを調整し、それでも解消しないときは考えられる原因をひとつずつ検査し、対処していくのが根本的な改善が見込める方法だと思います。
■施術法