甲斐犬の「エル」

我が家の番犬である甲斐犬の「エル」を紹介します。

本来は狩猟犬なのですが、我が家では室内で飼っています。

(画像は、私が過去に撮影した写真の一部です。文章との関連性は特になく、自由に配置してあります)

「エル」は純血の甲斐犬だそうです。

購入したのではなく、知り合いから仔犬を分けてもらいました。

甲斐犬の外見的な特徴として、真っ黒の中に少しの茶が混じった毛の色をしています。

エルも山歩きに連れて行くと、はじめは欣喜雀躍で歩いています。

しかしスタミナがないらしく、そのうちすぐに疲れてしまいます。

これは甲斐犬の特徴ではなく、この犬自身の特徴です。
このように、玩具にされていますが、本来は勇猛果敢な狩猟犬種なのですが…
左の写真を説明します。

雪山に連れて行ったところ、自分で雪を踏み固め、雪から飛び出た邪魔な雑草を引き抜いて上手に寝床を作りました。

むろん誰が教えたわけでもなく、本能的な行動でしょう。

珍しく狩猟犬らしい行動でした。
甲斐犬の産地は、甲斐の国すなわち山梨県のあたりです。

秩父山地は山梨とは峠ひとつ隔てただけなので、風土的にはきわめて近いものと思われます。

つまり本来の姿は、関東あたりの落葉樹林帯に適したヤマイヌなのです。

秩父の山林に放たれたエルは、まさに太古のイヌを再現した姿といえるはずなのですが…

どうもスポイルされて育ってしまったようで、山道を10キロちかく歩かせたところ、疲れて歩けなくなり、人間が抱きかかえて下山したことがありました。
左は、ワゴン車のラゲッジに乗り込んで、お出かけスタンバイの図です。

酔ってしまうので自動車に乗せられないイヌも多いですが、エルは大丈夫なようです。

走行中は、なにを思っているのか、車窓の景色をよーく眺めています。
甲斐犬は、そもそも狩猟犬です。

それも大物猟(クマ・シカなどの大型獣の狩り)に使われる犬種とされています。

本来は非常に勇敢で頑丈なイヌです。

特に足腰の力が強いらしい。

とはいえ、そのように育てられなければ、猫のようなイヌになることもあるわけで…

右は日課の昼寝中の様子です。
名付け親のいうところでは、「エル」という名前は、スペルは「ELLE」と表記するのだそうです。

でも、純和犬なんだけど…

純血のイヌは、雑種に比べて、抵抗力が弱いといわれます。

また、不妊手術をしていないメスは、3歳くらいまでに妊娠の経験がないと、病気になりやすいとも言われています。

エルは現在4歳と数ヶ月くらいでしょうか。

屋外につながれているイヌよりも、室内で飼われるイヌのほうが長生きするという説もあります。

もともと大人しい気質のイヌなので、あまり元気が無いのが心配なのですが、せめて少しでも健康で長生きをさせてあげたいものです。
エルは、仔犬のころから、兄弟の仔犬たちが元気に飛び回って人間に愛想を振りまいていた頃でも、母イヌのそばから離れずに甘えていたそうです。

もともとが大人しい個体なのです。

逆にいえば、兄弟のなかでいちばん母イヌに可愛がられていたのかもしれません。

そんな心優しいイヌを、まだよちよち歩きの頃に母イヌから引き離して我が家に来たのだから、大事にしてやらなくては…との思いがあります。

「Dog year」という言葉があります。

イヌにとっての一週間は、人間にとっての一年に等しく、つまりあっという間に過ぎ去る時間、というほどの意味だそうです。

飼犬たちは、成すことも無き毎日を、どのような思いで過ごしているのでしょうか。