速やかにすべきこと  会長 石川友一[会報2号より]

 新しい年がスタートしました。 世紀の息吹が、 一段と近くに聞こえてきます。  本会も昨年発足し、 2年目を迎えようとしています。

 皆さん、 よくご承知の吉田兼好は、 徒然草の第四九段で 「誤りをいうは他のことにあらず、 速 すみやかにすべきことを緩ゆるくし。 緩くすべき事を急ぎて、 過ぎにし事の悔しきなり、 その後悔ゆともかいあらんや」 と言っています。 「人生のまちがいというのは、 ほかのことではない、 速くしなくてはならないことを後廻しにして、 いつやってもよいことを先に急いでやって、 生涯を過ごしてしまったことであってそれが後になっていくら悔んでも何にもならない」 ということです。 この段全体は人間の修養について述べているのですが、 私は単にそのことに止まらず、 人の生き方にかかわる問題だと思います。

 今、 環境問題で求められていることは、 地球にやさしい生き方、 消費一辺倒の生活から循環型の生活。 地球的視点に立った、 自分のライフスタイルを変えていくことが、 強く叫ばれてきています。 それこそ 「速やかにすべきこと」 と思われます。 世紀の子どもたちのためにも、 何よりも優先させて行うべきことの一つに当たるものと思われます。

 県では 「県環境基本条例」 を月県議会で制定しました。 これは 「環境基本法」 に基づく具体的な施策の第一歩と聞いています。 この制定の中心的役割を果たした県環境部長小林幹男さんを、 先日の役員会にお招きし、 お話を伺いました。

 秩父の出身 (皆野町金崎) ということもあって、 お話に熱が入り、 聞く私たちも大変共感を覚えました。 「埼玉の環境問題の原点は秩父にあり、 秩父の環境を考える会の活躍に大いなる期待をしている」 とのお話を受け、 役員一同、 光栄に感じたところです。

 さて、 秩父の環境を考える会は、 今、 2つの課題に取り組もうとしています。

 一つは、 来年度の活動企画についてであります。 4月以降の活動を、 何をどう、 進めるか、 1月〜3月の3か月をかけ、 会員のアドバイザー、 役員が意見を出し合い、 総力をあげて企画案つくりに向かっていきたいと考えます。 4つの専門部役員を軸に、 練り上げていく作業です。

 二つは、 パソコン通信 「秩父環境ネット」 の開局準備を進めることです。 環境に関する情報の提供、 会員相互の意見交換、 例会案内やお知らせ等を、 ファクシミリやパソコンによって行うことの出来る、 ホスト局の開設準備を進める事です。

 本会としてはこれが 「速にすべきこと」 です。

 そこでお願いがあります。

 この2つの仕事をすすめていくために、 会員の皆さんのお力をお借りしたいのです。

 現在、 役員が奮闘しておりますが、 どうしても会の運営に追われ、 働き手が不足がちです。 会員の皆様の持てる知恵を、 手を、 お力をお借しいただくようお願いし、 ご挨拶にかえさせていただきます。

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