アライグマの生態把握

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アライグマによるぶどうの食害が発生しています。生態については不明なことが多く 被害防止対策が遅れているのが現状です。
そこで 被害防止技術を組み立てる上で必要なのが 生息域 行動範囲 習性など。 そこで テレメーター(発信器)をつけて アライグマの行動や 食の嗜好性を探り 被害防止技術を組み立て 共存する環境を作り上げるのが この試みです。

  
<左>麻酔を打たれておとなしく体重測定    <中>発信器を首に装着    <右>麻酔が切れてヨタヨタと山の中へ・・・

「GT」 命名の由来
 GT委員会「五感でぶつかる地元学 秩父編」の当日に捕獲されたことから その由緒正しい正当派の血を受け継ぎ
 農業界のために使命を全うするよう GTの名を冠した。

GTの軌跡 2002
確認した すみか ”ア”の位置 7/21更新<95kb>

7月17日(水)曇り
昨夜から今朝までテレメを実施したが 発信音はついに捉えられなかった。 山の中を中心に活動しているようだ。 基本的に夜中は山中には入らない。 17:50〜19:00まで動かない発信音を受信。 おそらくねぐらであると思われる。 Bの北東100mのところ。 明日以降に調査を実施する。

7月8日(月)曇り
捕獲後 初めてのテレメを実施したが 発信音はついに捉えられなかった。 想定方向とまったく逆の方面で活動していた模様。

7月2日(火)曇り
朝一番で 昨夜の放獣場所から 恐る恐るアンテナを向けてみると ピッピッピッ! 沢の向こう側の山の中から聞こえる。 さっそく 大捜査班を組む。 道を切り開きながら進むため 長柄かま3人 車載用のロッドアンテナ&無線機1人 指向性アンテナ&無線機1人 計5人で捜索開始。 方向がわかっていたので すぐに山の中へ入り 電波をキャッチ。 すぐ近くにいるらしいのだが 方向が定まらない。 行ったり来たりした結果 だいたいの位置を特定し その場所へ行ってみると 穴がいっぱいある。 全部で5つ。 穴の中から電波が出ていた。 おそらく 地下で繋がっているように思え かなり大きな巣である。
 

7月1日(月)曇り
16:00 檻からコンバインで使用する籾を入れる袋に移し替え ケタミン(4.8)で麻酔をする。 その後 身体測定 頭胴長59cm 尾長30cm 体重7.0kg ♂。 目が覚めないうちにと 急いで首に発信器を装着する。 捕獲した場所に連れて行き 麻酔から覚め ヨタヨタと山の中に消えるのを見届ける。

6月30日(日)曇り
8:00 ハクビシンの捕獲目的で設置してあった檻に アライグマがいた。